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ギッシング作?中西信太郎訳
南イングランドの片田舎に隠栖して独り古典と田園の世界に心豊かに生きる一人物の自伝に仮託して書かれたギッシング(一八七五―一九〇三)最晩年の作.繊美この上ない自然描写は英国人ならざる我々をも魅してやまぬが,何よりも我々の心をうつのはこの作のすみずみにまで行きわたる,自分というものに対する強靭な誠実さである.
長い生活の苦闘の末に主人公はふとしたきっかけから田舎に引っ込む余裕を与えられる。四季を通して自然の風物、友情と人生、社会観などを静かに語る語り口には、自足し成熟した大人が感じられる。中西氏の名訳でおくる英国随筆の代表作。